タスク詐欺に引っかかってしまった体験を共有することで、他の人々が同様の被害に遭遇することを防ぐ手助けになればと思います。私が経験したのは、一見すると簡単で安全そうに見えたタスクですが、結果的に大きな損害を被ることになりました。今回はその出来事について、詳細を二部に分けてお伝えします。まずはその始まりとなった状況から説明します。
詐欺の手口
私が遭遇した詐欺は、YouTubeのスクリーンショットを送るという非常に単純なタスクでした。詐欺業者は、このタスクを完了することで報酬が得られると説明してきました。特に特殊な技能や時間を要する作業でもなかったため、疑うことなく参加してしまいました。しかし、これが詐欺の罠の始まりでした。
被害の状況
この詐欺によって、私は合計で20万円の被害を被りました。詐欺業者は、報酬の支払いを装い、さまざまな理由をつけて手数料や保証金と称する金銭を要求してきました。最初は小額であったため、疑いもせずに支払いをしてしまいましたが、要求は次第にエスカレートし、気がついた時には大きな金額を支払っていました。
詐欺業者の手口
詐欺を行う業者は、複数の銀行口座を使用していました。これは、追跡を困難にするための一般的な手法です。異なる口座に小額ずつ送金させることで、不審に思うことなく多額の金銭を詐取することが可能になります。私もその手口にまんまと騙され、気がついた時には手遅れでした。
具体的な手口
ある日SMSに一通のメッセージが送られてきました。
内容は「簡単な”アルバイト”をやらないか」
といったものでした。
お金に困っている私はそのメッセージを見て、好奇心からLINEを追加してしまいました。
LINEを追加してすぐに詐欺師から副業の詳細が送られてきました。
「指定されたYoutube動画のスクリーンショットを送るだけで日給5万円」という謳い文句でした。
このメッセージが送られてきた時点で私は詐欺であることを確信していましたが、好奇心から詐欺師の話に乗ってしまいました。
疑いながらも指定された動画を見て、スクリーンショットを送ったところ本当に150円が振り込まれてきました。
これで調子に乗った私は詐欺師にいわれるがままに「次のお金を引き出すには専用のサイトに登録しなければならない」「これからは専用のチャットアプリでやり取りをしなければならない」という言葉を信じて行動しました。
専用のチャットアプリ上でもタスクをこなしていた私は一日に1時間も働いていないのに7000円を獲得しました。
そんなあるとき「高報酬タスクをやらないか」といった誘いが詐欺師から来ました。
内容は指定した口座にお金を振り込んで専用のサイトで操作をすると、お金が1.3倍に増えるといったものでした。
ついに本当の詐欺が来たかと思った私は、疑いながらも3000円を振り込んでしまいました。そして指定の操作をしたところ、ほんとにお金が1.3倍に増えてしまいました。
私は興奮して次の高報酬タスクで1万円を振り込みました。するとそのお金は詐欺師によると操作ミスで消えてしまいました。
私はやってしまったと思いながら次の高報酬タスクで1万円を振り込みました。すると今度は成功して、1万円が1.3倍に増えました。
やった!と思いながらお金を引き出そうとすると「今回のタスクは3回こなさなければならない」と言われ、追加で3万円を振り込むように言われました。そして完全に信用しきっていた私は3万円振り込んでしまいました。
そして指定の操作をしたところ、「あなたの操作にミスがあるから15万円を支払わなくてはならない」といわれ、15万円も増えるし、3万円も引き出せるようになるしいいかと自分に都合の良い思い込みをしてしまい、15万円という大金を振り込んでしまいました。そして指定の操作をしたところ、その15万円も1.3倍に増えました。
よし引き出すぞ!と思い引き出そうとしたところ、今度は「追加で30万円の振り込みが必要だ。」と言われ冷静になり考えたところもう詐欺師の手のひらで踊らされていることに気づきました。
この体験から学んだ教訓は、いかに見た目が簡単で安全そうに思えるタスクであっても、インターネット上で見知らぬ人からの金銭の要求には極めて慎重に対応するべきだということです。次の部分では、このような詐欺に遭遇した際の対処法や、被害を未然に防ぐための具体的なアドバイスについて詳しく解説します。
インターネット上での詐欺は多岐にわたりますが、特にタスク詐欺は被害者を巧みに誘い込む手口が特徴です。本件では、被害金額が20万円に上り、タスクはYouTubeのスクリーンショットを送るという比較的簡単な内容でした。詐欺業者はこのような単純な作業であっても、実際には報酬の支払いを行わず、被害者から金銭を騙し取ることが目的です。
この事件では、詐欺業者が複数の銀行口座を利用しており、それによって追跡を困難にしていました。このように、複数口座を使い分けることで、警察や金融機関による調査を遅らせ、被害の拡大を狙います。さらに、被害者が安心してタスクを遂行し、結果的に多額の金銭を支払ってしまうよう仕向けます。
私の反省点
- 詐欺だとわかっていながら好奇心で行動してしまったこと
- 高額な金銭を振り込むように言われたときに冷静に考えなかったこと
- インターネットバンキングを有効にしていたことですぐにお金を振り込める環境にあったこと
- 知識不足
被害の対処法
このような詐欺に遭遇した場合、すぐに警察や消費者センターへの相談が推奨されます。また、詐欺に使用されたであろう口座情報も共有することが重要です。これにより、迅速な対応が可能となり、他の被害者を出さないための手がかりにもなります。
警察には「サイバー犯罪専用の通報窓口」があります。
また、口座振り込み型の詐欺にあった際には自分が振り込んだ先の銀行に「詐欺にあって銀行口座に振り込んでしまった」旨の連絡をしましょう。私の場合はPaypay銀行の「振り込め詐欺被害のご相談」に連絡をしました。
この手続きをすることで、「振り込め詐欺救済法」を利用して相手の口座を凍結させることができます。しかし、凍結をさせることができてもその口座にお金が入っていなければ騙されたお金を取り戻すことができないので、騙されたと気づいたら相手にお金を抜かれる前にすぐに銀行に連絡しましょう
予防策
- 情報の精査: タスク提供者の信頼性を確認し、不審な点があれば関与を避ける。
- 二重確認: 報酬の支払い条件、作業内容等、契約の詳細をしっかりと確認する。
- 情報共有: 同様の詐欺に気づいた場合は、SNSやコミュニティで情報を共有し、警戒を呼びかける。
最終的に、インターネット上での安全を確保するためには、個々の警戒心だけでなく、コミュニティ全体での情報共有と支援が不可欠です。この事件を教訓とし、今後はより一層の注意を払いながらオンライン活動を行っていきましょう。
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